貧血には、ほうれん草やひじきがよい?

「貧血気味の時は、ほうれん草やひじきをたくさん食べるとよい」などとよく言われますが、これは分子整合栄養医学的には誤った理論です。

ほうれん草やひじきに含まれるのは非ヘム鉄(無機鉄)ですので、鉄の含有量自体は多いかもしれませんが、吸収率が悪く、人体に害を及ぼします。

非ヘム鉄は、ポルフィリンという有機化合物に包まれていないため、触媒となって活性酸素を発生させるのです。

これに対して、肉などの動物性タン白質に含まれている鉄はヘム鉄(有機鉄)と呼ばれますが、ポルフィリンに包まれているので活性酸素を発生させません。

人体に害を与えないうえに、吸収率も非ヘム鉄より格段に高いので、鉄不足の時はヘム鉄で補給すべきです。ヘム鉄が豊富に含まれる食品には、レバー、まぐろ、牛肉などがあります。

 

皮下脂肪は余計なもの?

女性の多くは「皮下脂肪を減らしたい」「痩せたい」と思っているはずです。身体につく脂肪も食べ物に含まれている脂肪も、女性にとっては憎き存在です。

脂肪は1gで9キロカロリーもあるので、摂りすぎると確かに太る原囚になります。だったら脂肪はまったく摂らない方がいいかというと、そうではなく、脂質はタン白質、糖質・炭水化物とともに三大栄養素のひとつであり、身体にとって必要なものなのです。

 脂質は、生体では主に次のような役割を担っています。

①エネルギーの貯蔵体(中性脂肪)
②細胞膜の構成成分(リン脂質、糖脂質、コレステロール)
③ステロイドホルモンの構成成分
④脂溶性ビタミンの材料
⑤身体の働きを調節する生理活性物質の材料

そしてこのような役割を果たすために、摂取した脂肪は次のようにして吸収されます。

脂肪を摂取する→胆嚢が収縮して胆汁を分泌→分泌された胆汁が、胆嚢から胆管を通って十二指腸乳頭部へ行き、そこから消化管へ→胆汁が消化管にある脂肪を乳化→膵液中のリパーゼが脂肪酸に分解→小腸の上皮細胞から吸収される。

最後に小腸で吸収される時には、腸管で融和した脂溶性の栄養素も一緒に吸収されます。つまり、脂溶性の栄養素は脂肪酸に溶けて吸収されるのです。そして、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、EPA、DHAなどはすべて脂溶性。ですから、これらの重要な栄養素は、脂肪を摂取しないと身体に吸収されないことになります。

脂肪は、人体が生命活動を維持するうえでは大切なもので、中でも皮下脂肪は、生体での役割以外に内臓などを守るクッションの役目や体温を保つ役目なども果たします。

皮下脂肪は基本的に悪さをしませんので、どうかそんなに憎まないでやってください。